インドでも牛を食べます!イスラム教徒のお祭イード(バックリード・犠牲祭)|西ベンガル州・コルカタ

この投稿には、動物を屠殺する写真が含まれています。
苦手な方は、目次に(※)が付いている項目は避けてください。

イスラム教のお祭「イード/バックリード」

腐らない不思議なお肉

イスラム教で有名な断食の月ラマダン(ラマザン、Ramadan)。
その後にイードというお祭が2度あって、そのうちの2つ目大イードと呼ばれるお祭に参加してきました!

正式名称は、イード・アル=アドハー(Eid ul-Adha)。インドではバックリード(Bakrid)とも呼ばれていて、日本語では犠牲祭と訳されています。

裕福な人が動物を買い、手順に則って屠り、貧しい人にお肉を分け与えます。

お祭の前日、友人が一年前のイードで屠ったお肉を食べると言うので、干し肉なのかと思ったら、このお祭で屠ったお肉は常温でも腐らないというのです!
雨季には激しい雨が降るコルカタ…。決して乾燥地帯ではないこの土地で、常温で置いておいても腐らずに熟成するだけという不思議なお肉。

お祭という不思議な力を感じざるを得ません。

借金してでも買いたい

イードの前、コルカタの町中では、牛や山羊を買って家に連れて帰る人をたくさん見かけました。
コルカタは超ノンベジの街!他では山羊(マトン)が多いそうですが、ここでは牛がメインです。

インド号も、前日の山羊の市場と牛の市場を覗きに行きました。

山羊は3万〜4万ルピーほど。牛は山羊に比べるとだいぶ高級で、体格が良いと20万ルピー以上もするのだとか。日本円でなんと30万円強!借金して買う人も珍しくないのだそう!
それだけ牛を買うことや、分け与え振る舞うことが大切なのですね。

活気づいた牛市場

イード用の牛をトラックに積んで帰るところ

今回、コルカタの友人のホームタウンでお祭を見せてもらえることになりました。

でも、大人の男性でも気持ちが悪くなって、終わった後はしばらくお肉を食べたくなくなるというのです。それでも本当に良ければという条件付きで、お祭に望むことになりました。

まっさらな衣装に身を包んで

2016年9月13日。お祭の朝、シャワーを浴びて身を清めて、汚れてOKな服を着ました。

手ぶらで来るようにとの指示があったので、ポケットにパスポートと少額のお金とエチケット袋を忍ばせて、首からカメラを下げた軽装。

朝ごはんは、気持ちが悪くなるから食べずに来るように言われていたので、軽くバナナとお水だけにしておきました。

フロントからの電話でエントランスへ行ってみると、そこにはいつもと違う真っ白な衣装を身に着けた友人の姿がありました。大切なお祭だから、みんな新しい衣装を身につけるのだそう。
インド号、汚れてOKな服を着ちゃってます…。

この日だけの特別な挨拶。仲直りのハグ

友人のホームタウンに着くと、白い衣装を身に着けた男性陣が集まっていました。このイードの日はお祈りをするのが重要だそうで、モスクから丁度わらわらと出てきたところでした。

いたるところで、ハグのような挨拶を交わしています。

この挨拶はガランミル(発音に不安アリ)と言って、このお祭りの特別な光景。
全てを忘れて仲良くしようといった大切な意味があって、男性は男性同士、女性は女性同士で行います。とってもキレイ。
一番下に添付したまとめ動画で、動作をご覧いただけます。後で見てくださいね。

お祭会場は、奥に潜んだ住宅地(※)

お祭までの間、牛は飾り付けられ自宅で大切にされていました。山羊はあまり飾り付けられていませんでした。

さぁ、お祭会場へ連れて行っていただきましょう。牛も向かいます。

連れて行かれる牛

会場は、大通りには面していません。入り口にモスクがあることもあり、知らない人が偶然目にしたり、入り込むことは無いであろう奥に潜んだエリアです。

カメラを首から下げた異邦人である私たちを見て「No!」と制止されました。付いてきていたこのエリア出身の友人が説明してくれ、中へ迎え入れてもらえることになりました。外国人が来ることはないそう。

背の高い集合住宅に挟まれた、細い石畳の道路。
そこに何頭も牛が紐で繋がれていて、お祭はすでに始まっていました。

2階から拝見!(※)

道路にいると汚れや匂いがひどいとのことで、細い階段を登って2階へと連れて行ってもらいました。

2階からは、女性や子供達が大勢見ていました。怖そうにしている子は一人もいません。みんなにしてみれば、年に一度のお祭の光景。下にいるのは、お父さんやお兄さんや親戚や友人。
写真もパシャパシャ撮っていました。

2階からお祭を眺める人々

男性陣が数人がかりで、道路に牛を横たえ、しっかりと上から押さえ込みます。
頭に帽子を乗せた人は、最初に喉元にナイフを入れる役目です。お坊さん的な方です。この時だけカメラを向けないように言われました。

男性陣が牛を押さえているところ

血液が固まらないように、すぐに水をかけます。首だけを切った状態でしばらく置きます。その後、皮を剥ぎ、解体し、分けていきます。

分けた後、それぞれの部位を持って帰る人に会いました。

メヘンディー(ヘナ)をやってもらいました

お祭のためにおめかしした子どもたちといっぱい遊んだり、メヘンディー(ヘナ)もやってもらいました。

イードのごはん

女性陣はキッチンで仕込み中!

建物の各所で、女性陣が楽しそうにお肉を調理していました。
ナイフを持った優しい人が案内してくれました。

イードスペシャルな食べ物1「ラッチャ・シャマエー」

はじめに、イードのスペシャルスイーツLaccha Semai(ラッチャ・シェマエ)もいただきました。
乾燥した細い麺に、ホットミルクと砂糖で味付け。浸した麺はだんだん柔らかくなります。胃に優しくとってもおいしいです。

イードスペシャルな食べ物2「チキン」

モスク近くの友人の親戚宅へ移動し、チキンやライスプディングをご馳走になりました。こちらのお宅では、明日自宅前で牛を屠り、みんなでご馳走をいただくのだそう。

イードスペシャルな食べ物3「牛の心臓」

屠ったばかりの牛、はじめにいただくのは心臓でした。
気持ち悪くなるよと言っていた友人は「平気なの?」「食べれるの?」と不思議がっていましたが、大切なお肉です。ありがたくおいしくいただきました。

牛を屠っていた男性陣達は、野性味を帯びて興奮状態でごはんを食らっていました。

牛肉づくしの一日

友人宅で過ごしていると、大量の肉を抱えた人がやってきました。
こんな風に、数日間はいろんなお宅から肉が届くのだそう。

ささっと牛肉料理を作ってくれました。塩だけで味付け、牛肉から出る水分だけで旨味を凝縮していくお料理です。

今日は大量の牛肉を食べました。不思議なインドの1日。

牛を神さまと同一視する人も多いため、インドでは問題が起こることもままありますが、コルカタだけでなくケララ州にも名物の牛肉料理がいっぱいあるのです。

インドで牛を食べるか食べないかと言ったら…食べます!

動画で見る(※)

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