ブータン料理ガイド②:ブータン料理の基本メニュー

ブータンの食卓によく並ぶ、ブータン料理を代表する基本メニューをご紹介していきます。

エマダツェエヅェいろんなチーズ煮込みパクシャパ・ノウシャパ

ブータン料理の基本、エマダツェ(エマダツィ)

ピーマンのようにも見えるけれど、全部唐辛子です

ブータン料理に欠かせない「唐辛子」と「チーズ」を煮込んだものが「エマダツェEmadatse / Emadasti エマダツィ(唐辛子のチーズ煮込み)」です。玉ねぎを入れたりもします。

朝にも昼にも晩にも、とにかくよく食べます!

季節によって使う唐辛子はちがって、夏は生の青い唐辛子、冬は乾燥させた赤い唐辛子を使うので、できあがった色もちがうんですよ。

エマダツィをつくります唐辛子とタマネギをチーズで煮込みます

ブータンの唐辛子(乾燥バージョン)冬はこの赤い唐辛子を使います

唐辛子の種は基本的に取らないので、もちろん辛いです!でも、チーズがコーティングしておいしい辛さで、だんだん慣れてきます。

エマダツィチーズたっぷり!

ダツェ・ダツィと呼ばれるチーズは、唐辛子と共に欠かせないもので、牛を飼っているおうちでは手作りのチーズ、都会の方ではインドから輸入されている市販のプロセスチーズを使われることもあります。

標高が高く寒い場所だから、体をあたためるための食材がいっぱい使われているブータン料理。理にかなっていますねぇ。

エヅェ

エヅェ手前の器が、ある日のエヅェ。緑のはフレッシュな唐辛子です

エヅェこんな真っ赤なエヅェもあります

エマダツェと同じくらい、とっても大切なブータン料理の一品が、エヅェ。

唐辛子と玉ねぎ、トマト、チーズなどを混ぜたもので、ごはんに付けたり、パンケーキに付けたりします。インド料理のチャトゥニのような存在です。

おうちでは毎朝、1日分のエヅェを作ります。唐辛子は、生のものの場合もあるし、粉唐辛子を入れることもあります。玉ねぎも生のままだったり、炙ったりして入れたりもするので、アレンジはさまざま。

ちなみにインド号のお気に入りは、トマトに火を入れてから混ぜるエヅェです。

いろんなチーズ煮込み

エマダツェ(唐辛子のチーズ煮込み)だけでなく、とにかくいろんなチーズ煮込みが得意なブータン料理。そのうちのいくつかをご紹介しましょう。

ケワダツェ

ごはんの手前にのっている白いのが、ケワダツェ

「ケワ」はじゃがいものことで、じゃがいものチーズ煮込みです。エマダツェの「エマ(唐辛子)」の部分がじゃがいもに代わったもの。唐辛子は入っていますが、エマダツェよりもマイルドで、食べやすいです。

シャモダツェ

シャモは、きのこのこと。きのこのチーズ煮込みです。きのこは、舞茸だったりマッシュルームだったり、マツタケ(ブータンではよく採れます)だったりさまざま。

じゃがいも(ケワ)と一緒に煮込んだり、トマトが入ったり、アレンジも自由自在!わたしは舞茸バージョンのシャモダツェが好きです。

セムチュムツェム

いんげんをチーズで煮込んだもの

「セムチュム」というのは、さやインゲンのこと。インゲンを細く切ってチーズと唐辛子を入れて煮込みます。セムチュムツェムで使う唐辛子は、粉のものをお家ではよく使っていました。

ツェムというのは「カレー」と訳されることもあったり、「炒める」という意味あいもあるようですが、わたしのイメージではやっぱりチーズ煮込みです。

コピツェム

キャベツと青とうがらしをチーズで煮込みます

「コピ」はキャベツのことで、キャベツのチーズ煮込みです。太めの千切りにしたキャベツと唐辛子をチーズで煮込みます。セムチュムツェムとコピツェムは日本でも作るくらい、好きです。

「全部チーズじゃないか!」と思ってしまいそうですが、それぞれ味がちがうので、飽きることはないですよ。

パクシャパ・ノウシャパ

ノウシャパ干し肉と大根の煮込みも、定番料理です

牛肉を解体しているブータンのお父さんかたまり肉の解体中

敬虔な仏教国ブータンですが、菜食なわけではなく、お肉も食べます。お正月以外は、基本的には干し肉を使います。

天日で干したお肉は、カッチカチになっているので、お料理に使うときは鉈のようなもので細かくします。パクシャは豚肉、ノウシャは牛肉(干し肉はシャカムとも言われます)、ヤクシャはヤクのお肉です。

お肉は、よく大根と唐辛子と一緒に煮られます。わたしが滞在していたお家では牛肉をよく使っていました。

この干し肉は、寒くて乾燥しているヒマラヤ近辺の気候だからこそできるもの。チベットの人たちが南インドに亡命したときに、同じように干した肉を食べたら、腐っていることに気づかず、たくさんの人が亡くなったという話もあります。

ごはんはその土地の気候風土にあったものなんだなぁ、と実感しますね。

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