ケララの伝統武術カラリパヤットゥの診療所 Kalari Clinic

発祥の地インドのアーユルヴェーダと病院ツアー 2008の続きです。

カラリは入学ではなく入門

インド号の田村が学んだカラリの診療所は、師匠(以後グルカル)の自宅に付属していました。
施術室が最大で5カ所。その一室をお借りして、住み込みさせていただきました。

アーユルヴェーダでは、病院付属のスクールに入学しましたが、カラリパヤットゥの場合、儀式を経て師匠の弟子となります(師弟制度)。

弟子入りの儀式 カラリの診療所風景
田村の弟子入りの儀式の模様と、診療所の内部。

朝から晩まで大忙しの診療所とグルカル(師匠)

グルカルの祭壇  思慮中のグルカル
毎朝欠かさずお祈りをするグルカルの神さまがいっぱいの祭壇と、思慮中のグルカル。

診療時間は、朝7時から午後3時。日曜日もお正月も休みはありません。
グルカルの一日は忙しく、診療の前に身を清め、30分ほどヒンドゥーの神さまたちや、地元の神さま、自分の師匠などにお祈りします。

15時に診療が終わると、身を清め、子どもたちに武術の指導をします。それが終わると、夜は大人たちの指導時間です。
空き時間には、患者さんが身につけるふんどしを縫ったり、マッサージの片付けや洗い物をするなど、自ら身軽に動きます。

カラリを受けに来る患者さんと治療内容

患者さんの目的

  • 治療や健康維持の14日間の連続マッサージ
  • 腰痛や膝痛などの痛み
  • アトピーなどの皮膚疾患
  • 肥満治療
  • 外傷(骨折・脱臼・打ち身・切り傷など)

アーユルヴェーダ病院に比べて、外傷や緊急の患者さんが圧倒的に多いです。

14日連続マッサージには、手や足を使うオイルマッサージ、ナヴァラキリやポディキリというボール(団子)を使ったマッサージなどの種類があります。
ダーラという液体を垂らし続けるトリートメントもあり、アーユルヴェーダ病院と共通する施術も多いです。

連続で受けるのが基本ですが、一回だけのマッサージを受けに外国人やインド人旅行者もやってきます。
施術後、感動して衝動を抑えられなくなった外国人が、思わずグルカルの足元にひれ伏す(尊敬を示すあいさつ)をする姿も目にします。

カラリのポディキリ。 天井から吊されたロープ。足で行うマッサージの際に利用します。
左:痛みに良いカラリのポディキリに使うボール(団子)
右:足で行うパワフルなマッサージに使う天井から吊されたロープ。

カラリの診療の流れと使用するお薬

マッサージ以外の目的で診察に見える方は、診療→治療→処方を受けます。
グルカルが処方するお薬はオイルなど一部を除き、外部のアーユルヴェーダ薬局に買いに行ってもらいます。
オイルなどはグルカルが作っているので診療所でお渡しできるのですが、カラリのグルカルが作って良しとされているお薬の種類は、法律によりアーユルヴェーダのお医者さんよりも限られているのです。
師匠から受け継いだ秘伝のレシピは持っているけれど、作ってはいけないという現実です。

新聞は、体を拭いたり、お薬を包んだり、エプロンにしたりと大活躍。 激しくぶつけて神経を痛め、すぐに治療してもらいました。
左:新聞紙の用途は豊富!体を拭いたり、お薬を包んだり、エプロンにしたり。
右:激しくぶつけて神経を痛めたとき、わたしもすぐ治療してもらいました。安心してケガできます。笑

こちらの診療所は、ご自宅に付属しているので、奥さまがお薬の準備をしたり、親戚や家族総出でオイルを作ります。
そうしているうちに、みんなが治療やお薬について、いろいろ覚えていくのです。
深夜、急患がやってくることも度々あります。

患者さん用のふんどしを縫うグルカル
患者さん用のふんどしを縫うグルカル

セラピスト姉妹は、カラリの武術のチャンピオン
セラピスト姉妹は、カラリの武術のチャンピオン。
基本的にセラピストは、武術のお弟子さんたちです。

インド号ポイント

アーユルヴェーダ病院も、カラリパヤットゥの診療所も、外部の検査機関や西洋医学の病院とうまく協力していました。
外部でレントゲンを撮って持参してもらい、西洋医学の方が得意なものはそちらへ行ってもらったり、西洋医学の有名なドクターが手術が難しい症状の治療に通いにきたり、手術を繰り返しても良くならなかった病状を根本から治療するためにパンチャカルマを受けるなど、得意な分野を担当するというのがとても好きです。

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