アーユルヴェーダの浄化療法 パンチャカルマとは?

パンチャカルマとは?

(pancha karma)は、アーユルヴェーダの中でとても大切な浄化療法です。

 Panchakarma
Pancha(5) + Karma(方法)
サンスクリット語で「5つの方法」という意味です。

体の中に溜まった汚れを流し出してきれいにする方法です。

体内に溜まった汚れの種類

  • アーマ(Ama)という消化しきれず残ったもの
  • マラ(Mala)という老廃物
  • ドーシャ(Dosha)
  • 環境汚染による避けられない汚れなど

体の中に無数にある管(スロータス、シュロータス、Srotas)に、汚れが少しずつ溜まっていくとスムーズに流れなくなっていきます。
汚れは汚れを呼ぶので、どんどん流れづらくなっていってしまいます。

全体の流れが鈍くなったり、流れが阻害されて他の場所に流れてしまったり、一カ所に多く流れ込んでしまったりすると、不調が生まれ病気が起こりやすくなります。

気をつけて生活していても、汚れはどうしても溜まります

家も年末に大掃除をするように、体も定期的に大掃除することで、汚れづらく・体調を崩しづらく・治りやすくするのがパンチャカルマです。
表面上治してぶり返してしまわないよう、きちんと根本の原因をつぶしこむ方法と言われています。

病気の人は治療目的で受けることができますし、健康な人も病気の予防や健康の維持増進のため、若返り・強壮のために受けることができます。
病気じゃなくても受けられるというのが、アーユルヴェーダの大きな特徴の一つです。

処方と施設

HREEMのダーラポット

アーユルヴェーダのイメージとして、額にオイルを垂らしている姿を想像する方が多いと思いますが、このシロダーラ(shirodhara)という方法もパンチャカルマで行う治療の一つです。

パンチャカルマは、汚れを落とすための一連の施術の組み合わせなのです。
体外へ排出する方法が5種類なので、パンチャ=5つ、カルマ=方法と呼びます

アーユルヴェーダ病院でパンチャカルマを受ける場合、ドクターが患者さん一人一人に合わせて、お薬や生活法などと共に治療内容を処方します。

そのため「シロダーラを受けてみたい!」と患者さんが願っていても、不要だったりふさわしくない治療であれば受けることができません。

もし、患者さんの「受けたい!」という要望を、なんでも受け入れてくれるドクターだったら、患者さんの願いは叶っても、体を良くするという本来の目的のためにはならないのでおすすめできません。

わたしが習ったドクターは「友人としてはYESと言いたいけど、医者としてはNO」とよく言っていました。

パンチャカルマの所要期間

病気でなく薬の処方も不要なわたしは約40日間受けました。
パンチャカルマ①:ドクターの診察・処方を受ける

その病院のパンチャカルマは、最短で21日間です。
施設によって受け入れ日数が異なりますが、本格的に受けたい方には、あまりに短い期間でできる施設はおすすめしません
いくつものトリートメントを一日で行うなど心や体への負担が大きくなり、体がその部分に集中できなくなるからです。

風邪などで体調を崩したときや、生理のときは、パンチャカルマは中断になるので、日数にゆとりを持ちましょう。
スムーズに続けるためには、自分でも体調を管理することが必要です。決められた養生方法を守り、無理なく過ごすように気をつけましょう。

パンチャカルマは時間がかかるものですが、その理由は、いかに!体や心に負担をかけずに、いかに!効率的に排出するかが大切にされているからです。

長い間かけて溜まったものは、手放すのにも長い時間がかかるのです。
時間をかけずに一気に出すには、強いお薬や激しい方法が必要になってしまいます。

パンチャカルマの流れ

特に、最後の養生は治療を受けた後にしっかり休む時間です。日数は治療期間の倍となります。

④ 養生日数=① + ② + ③ ×2倍
【例】21日間のパンチャカルマの場合、21日間の養生がプラスされ、全部で42日間生活に気をつけます。

パンチャカルマで行うこと

内容についてご説明します。

①前処置1:オイルでゆるめる

オイルでゆるめる 前処置(Poorvakarma プールヴァカルマ)では、数日かけて油分を口から摂取し、体の中に満たしていきます。
スネハパナ snehapanaと言います。

一般的には、ギー(ghee、gritam)という溶かした澄ましバターを飲みます。ギーは重く味があるので、たくさん飲むのはなかなか大変ですが、体にいいです。消化しきるまで、ごはんは食べません。
パンチャカルマ②:ギーを飲むスネハパナ(Snehapana)

オイルを使った全身のマッサージ アヴィヤンガ(abhyanga)という方法もあります。
日本のアーユルヴェーダサロンで広く行われています。
これらをスネハカルマ(sneha karma)といいます。

②前処置2:発汗で液状にして、体のすみずみから一カ所に集める

発汗で液状にして、体のすみずみから一カ所に集める前処置(Poorvakarma、プールヴァカルマ)では、スウェダナ(swedana、スウェダカルマ、sweda karma)という方法で汗をかきます。
油で柔らかくなったドーシャを、液状にして消化管へ運ぶのです。

おなじみのシロダーラは、ここに含まれます。
パンチャカルマ③:お米と牛乳のマッサージ ナヴァラキリ(Navarakizhi)
パンチャカルマ④:贅沢なオイルシャワー!ピリチリ(Pizhichili)
パンチャカルマ⑥:人気No.1!シロダーラ(Shirodhara)

③本処置:一気に流し出す

一気に流し出す本処置(Pradhanakarma、プラダーナカルマ)では、
いよいよパンチャカルマの5つの方法の出番です。

薬を飲んで吐く・嘔吐法 ヴァマナ Vamana
薬を飲んで下痢をする・下剤法 ヴィレーチャナ Virechana
薬を浣腸して排泄する・浣腸法 ヴァスティ Vasti, Basti
鼻に薬を入れて口から排出する・点鼻法 ナスヤ Nasya
皮膚から血液を排出する ラクタモクシャ Raktha moksha

以上5種類から、適した方法が処方されます。
ヴァータを排出するのに有効な、浣腸のヴァスティ(vasti)を処方される方の割合が多いです。
パンチャカルマ⑤:集めたアーマを体外に排出!浣腸 バスティ(Vasti)

④後処置:養生して、しっかり復活

後処置(Paschatkarma パスチャットカルマ)は、たくさん出して疲れた体を復活させる時間です。これまでかかった治療の日数と同じ日数、養生して過ごします。
具体的にどのように過ごすのか見てみましょう。

  • 動物に乗らない、車で旅行しない、長距離歩かない
  • 冷たい水や冷たい風、日光を避ける
  • スポンジを湯に浸して絞り身体をこする、もしくは入浴する
  • 液状で柔らかく消化しやすい食べ物を摂り、きちんと睡眠をとる
  • 心を落ち着けて過ごす、休養する
  • 煙や埃の場所には行かない
  • セックスや激しい運動を避ける
  • 便意や尿意などの自然欲求を抑えない
  • 怒ったり、悲しんだり、たくさんおしゃべりしたりしない
  • 低過ぎ/高過ぎる枕を使わない、長時間苦しい体勢でいない

これらの養生法は、パンチャカルマの後に限らず、病後や体調が悪いときに体の復活にとてもおすすめです。

インド号ポイント

このように、パンチャカルマには段階があり期間も長いので、ドクターを信頼することやきちんと指示を守ることが大切です。

パンチャカルマは、安さや施設の豪華さなどで選ばず、きちんとしたドクターのいるところで受けましょう。

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